#1859
□シルバーウィーク2
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獄寺は、5連休に入ってからずっと家にこもりっぱなしだった。
十代目はお母様とランボ、イーピン達を連れて旅行に行ってしまわれている。
山本は普段通り部活がある、と言っていたし、あんなやつと会うつもりもねぇ。
あとの守護者にもまともなやつがいねぇし…
そこまで考えがいったとき、ふと脳裏に雲雀のことが思い浮かんだ。
「雲雀…」
思わず口から名前が零れる。
その声が自分らしくない、あまりにも頼りない声で、何だか虚しくなってきて。
これまでも今を変えられるチャンスが何度もあったのに何もできなかった、いや
、しなかった自分が何だか情けなくて。
獄寺は1人ソファーに寝そべっていた。
すると、ふいに玄関のチャイムが鳴った。
自分の家に来るとしたら、宅配便か何かだろうか。
だがそのようなことに心当たりは全くないため、少し不審に思いながらもドアを
開けた。