08/22の日記

20:50
一方通行の恋愛事情19
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side:デニー・ブロッシュ


「ファルマン准尉
「大丈夫ですか、ファルマン准尉
俺とロス少尉が、気絶していたファルマン准尉に声をかけた。しかし、ヒューズ中佐も酷いよな。いくらファルマン准尉に隙が出来たとしても、鳩尾を打って気絶させなくても…。
その隙に逃亡しちゃうし。
「ん…う…。」
ファルマン准尉が反応を示す。
ロス少尉はその反応を見て――――演技を始めた。



「あぁっヒューズ中佐駄目です、こんなところでマスタング大佐にそんなっ



「何ぃ――――
あ、起きた。
それよりも、ロス少尉の発想が凄い…
「いたた…。」
「急に起き上がったら駄目ですよ、怪我を治療しましょう。」
「ありがとう、ブロッシュ軍曹。それよりも、マスタング大佐は
「嘘です。」
「嘘だったんですかっ
いや、普通に嘘だと気づくだろう。
「…それよりも、ごめんなさい。」
突如、ロス少尉がファルマン准尉に謝った。
「何がです?」
「私が妨害したから、ヒューズ中佐にやられちゃって…。」
ロス少尉は、本当に反省しているようだ。そんな貴女も大好きです…ってそうじゃなくて。
ファルマン准尉は、ロス少尉に微笑みかけた。
「ロス少尉。気にしなくていいですよ。」
「え?」



「貴女達が如何程にイチャイチャカップルかということを、大佐に暴露するだけですから。」



そう言うと、ファルマン准尉は走り去ってしまった。
…つーかめちゃくちゃ気にしてるじゃないですか



side:ジャン・ハボック


畜生、油断した。
まさかお姫様(大佐)を大魔王(ヒューズ中佐)に奪われてしまうなんて…っ
よし、ここは王子様である俺が華々しく大佐を救出して――――。

〜回想(妄想)〜

「ロイ!怪我は無いですか
「大丈夫だ。」
「良かった…。」
「…ジャンが、絶対に助けてくれるって信じてたから…。」
「ロイ…。」
「ジャン…。」





「くだらねー妄想膨らましてる暇あったら、さっさと大佐を救出する方法考えろ馬鹿。」
「人の妄想にツッコミをいれるなブレダ
妄想くらい自由にさせてくれよ
「ちなみに、俺も似たようなことを考えた。」
「テメェもか。」
「違いますよ。大佐の王子様は僕ですよ
「フュリー、お前は絶対に姫だ。」
「王子と姫に性別はいらん私が王子でマスタングが姫だ。」
「アンタまでなんつーこと言ってんスかオリヴィエ少将
「さすが、そこら辺の男より男らしい少将ですね。普通は私が姫で大佐が王子様ですよ。」
「言葉にトゲを含ませないでくださいホークアイ中尉うっわ俺以外ツッコミいないの
「貴様の金髪を切り落として、裏商売人に売ってやる
「オリヴィエ少将の髪の毛の方が高値で売れるのでは?」
「女の戦いを勃発させないでください
「そうですぞ姉上ホークアイ中尉も…。」
『黙れグズが。』
「Aye,mam
今度は中尉までアームストロング小佐に蹴り入れたよ…。あの人、誰が上官であっても容赦ないからな。
「…………君達は、さっきから何の話をしているんだ?」
まだヒューズ中佐に捕まったままの大佐が呆れ顔でこっちを見ている。
つーかヒューズ中佐、大佐の頭の上に顎を乗せて抱きつくな――――…羨ましい。
「皆してひでぇなぁ、ロイ。ロイのことそっちのけでさ〜。ま、心配するな。俺は違うぞ。君に送る思いはANGEL HEARTだからな。」
「ちょっ…何言ってんスか満たされない月の裏側ですよ
「欲望を餌に誘うってか?」
「人のキャラソンを勝手に使うな。」
「最初のヒューズ中佐の台詞は中佐自身のキャラソンッスよ
しかも、俺らが馬鹿な会話を繰り広げている間に、二人は開けられていない扉まで移動してるし
どうする…。
「しょうがない、ここは涙を呑んで『必殺ブレダショット』を中佐にぶちかますしか…。」
「おい待てお前は俺で何をするつもりだ
「大佐に当たらないように、ヒューズ中佐にお前をぶつける。あ、でも、表面積広いから無理か。」
「テメェ後で表出ろや。」
むぅ。この方法は無理か。
「フュリー、お前なんか…。」
言葉を出しかけ、絶句。
今度はフュリーが、手元に「おりりざ」と書いて倒れていた。
そしてこの先では、少将と中尉が女の戦いを繰り広げている真っ只中。
「…………。」
「…………。」
俺とブレダは、何事もなかったように前を向いた。
もう無理だ…。俺とブレダだけではツッコミきれない。
中佐と大佐は、暫く前からその光景が見えていたのだろう。必死に俺らの後ろを見ないようにしている。
その時。
「だ――――っ腹がたつ
「あいだ――――っ
開かれて無い方の扉を、勢い良く開けた奴が――――ファルマンが来た。
開けられた扉は中佐の頭にヒット
…若干、大佐にも被害が出たけどナイス、ファルマン
「つーか、なんで開いてる方の扉から入ってこない?」
ブレダが聞く。すると、ファルマンがにっこりと微笑む。



「バズーカを撃った犯人は、ブロッシュ軍曹とイチャイチャ出来なくてイライラしたロス少尉だ――――と考えていたら、イライラしまして。」



『何ぃ――――
マジか
いやぁ、ロス少尉も人の子だったんだなぁ…。
「あの二人の結婚式には、欠席に印を付けて、『失恋』の意味を持つ白いトルケスタニカを送りますよ。」
「お前はロス少尉に惚れてたのかよ。」
ありゃ失恋の曲だろう。



「ロイ…どういうことだ…?」



ヒューズ中佐の震える声が聞こえた。
そっちを見ると、顔を赤くして、大佐が俯いていた。
「お前さん、俺の結婚式の時、トルケスタニカくれたよな…?」
「…………。」
「ロイ…?」
え?状況読めないんスけど。
すると、大佐がバッと顔を挙げ、ヒューズ中佐を突き飛ばした。
そして、医務室から走って逃げた。
「ロイ
「大佐



→ギャグにならなかったーやーん(>ε<)。
梅林さんに続く。

すみません、今週から期末考査二週間前なので、続き遅くなります
しかし、次で20話ですよ

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