blue snow
□1月１日
1ﾍﾟｰｼﾞ/2ﾍﾟｰｼﾞ
ワタシはずっと気づいていた
アナタを見ているあの視線
アレはきっと危ないからと
ずっとアナタに言っていたのに
大丈夫だからと笑ってた
何度も何度も忠告したのに
心配するなと大げさだとワタシを抱きしめて…
あの日だってそうだった
大きなクリスマスツリーの向こう側
人ごみの中にワタシ達を見つめるひとりのオンナ
そのまわりだけ明らかに空気が違っていた
そして移動しようと見上げた時
引き寄せられてキスされた
横目に見えたあのオンナ
にやりと笑った
そんな気がした
ねぇねぇアナタ
何処へ行ったの？
繋がらない電話
返信のないメール
初詣に行こうと言っていたのに
年賀状はそっけなくて
『よろしく』って
『今年もよろしく』って
書いてあるのに
ねぇ何処へ行ってしまったの？
あのオンナ…何をしたの？
神社の前
待ち合わせの場所
夕日がもう沈みかけていた
fin...
next後書き