小説
□愛のカタチ
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「もしも」
「ん?」
いつもと変わらない執務室。
そしていつものようにコーヒーを手渡してきた中尉がふと口を開いた。
「もしも私があなたよりうんと年下だったらどうしますか?」
仕事中にも関わらず個人的な質問に少々驚いたが、彼女にしては珍しいので話に乗ることにした。
「“うんと”とはどのくらいかね?」
そう尋ねると、中尉はうーんとコーヒーを乗せていたお盆を胸の前で抱くように持ちながら考えはじめた。
本人は気付いてないだろうが、考え事をしているときの彼女は子供がどちらのお菓子にするか迷っているかのような顔をしていて実に可愛い。
まあ、怒られそうだから言わないが。
二十秒ほどして中尉は顔を上げ、私に視線を戻した。
「20。今のあなたより私が20才年下ならどうしますか?」
20才下ということは、君は10才程ということか……。
ずいぶん突拍子もないことを言うもんだと思いつつ、彼女の入れてくれたコーヒーを一口啜った。
「愚問だな」
決まっているだろうとコーヒーカップを机に置いて、書類に目を落とした。
今日は比較的に書類の量は少ない。
「今と然程変わらないさ」
それならその幼い君が成長するまで待てばいい。
私は“リザ・ホークアイ”という個人が好きなのだから。
「ヘンタイですね」
私の言葉にロリコンですかと返す中尉。
おいおい、君から始めた話なのにその返事はないだろう?
文句を言ってやろうと書類から視線を彼女にやったが、喉まででかかった言葉はどこかに消えてしまった。
その代わり出た言葉は、
「ああ。ヘンタイでもロリコンでも構わないさ」
と、彼女の言葉を肯定するものだった。
だって仕方ないだろう?
初な少女のように耳まで真っ赤にして、さっさと執務室を出ようとする中尉の姿を見てしまったら。
「しっかり仕事してくださいね」
「わかってるよ」
足早に執務室をあとにした中尉の後ろ姿を見ながら、顔が緩むのが止められなかった。
あの中尉のことだ。
あの質問は彼女なりの私に対する愛情確認だったのだろう。
そんな不器用な彼女が可愛くて仕方ない。
そして、自分で質問したくせに私の返事に顔を真っ赤にして照れてしまうところも。
「よし、頑張るか」
今日は中尉を誘って食事にでも行こう。
今の話を肴にして、たまには一杯やろうじゃないか。
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うわ〜……。
意味わかんねぇと思った人ごめんなさいm(__)m
私も書いてて若干意味がわからなくなりました(;^_^A
リザさんなりに『どんなことがあっても私のこと愛せますか?』って大佐に確認したくて、でもストレートに言えないからあんな形で質問したんですよ!
……これも意味がわかりませんね(__;)