小説

□男同士
1ページ/1ページ






私には敵がいる。




私と中尉の仲を脅かす恐ろしい敵が。




















「ワン!」






「待て待て!今開けるから!」






私は今、買い物に行った中尉に代わってブラックハヤテ号の相手をしている。






早く飯をくれと私に飛びついているハヤテ号を押さえながら、なんとかドッグフードの袋を破った。









うまそうにドッグフードを食べているハヤテ号は、パタパタと尻尾を振っている。
















中尉の愛犬ブラックハヤテ号。






その賢さと忠誠心は、まさに折り紙つきだ。













……しかし。








二人でソファーに座っているときに、間に入り込んできたり








私に見せつけるように中尉の顔を舐めまわしたり









これ見よがしにするのは気に食わない!












「…おい、ハヤテ号。犬だからって調子に乗るなよ?」






犬といっても、こいつは男だ。







空になった皿を一生懸命舐めているハヤテ号を捕まえて、犬相手に真剣になる。






「ワン?」




そんな私を不思議そうに見返すハヤテ号。






遊んでもらえると思ったのか、私の手を振り払って顔に飛びついてきた。








「こ、こら!」






顔にへばりついたハヤテ号を引き剥がそうとするが、なかなか離れようとしない。






キャンキャン吠えながら、私の顔を舐めまわす。













「……何をしているんですか?」









ようやく引き剥がしたところに、タイミングよく中尉が帰宅。







ハヤテ号のよだれでべとべとになった私を、冷たい眼差しで見ている。









「い、いや、ハヤテ号がだな……」






近場にあったタオルで顔を拭いながら、怪訝そうな表情の中尉にわけを話した。





すると中尉はすみませんと笑いながら謝り、ハヤテ号を抱きかかえ、







「だめでしょ?」



と、一言叱った。





中尉に叱られ、ハヤテ号はしゅんとしている。






どうやら反省しているようだ。













「ところで、この後どうします?」





ハヤテ号を抱いたまま、中尉は私の方を振り返った。








「……とりあえず、寝室にいこうか」





「な……っ!」





そう言うと中尉は顔を真っ赤にした。

















だってそこしかないだろう?






ハヤテ号に邪魔されずに二人きりになれる場所は。




***********************途中からわけがわからなくなり、行き当たりばったりで書きました(笑)
ハヤテ号だって男なんですよ!
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ