short.

失くしたモノと見出すモノ
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少しずつ ゆっくりと




廻り始めてた




過去と未来




時は過ぎ






僕らは今、ここにいる―――。






―――――――――――――――――――――――――――――失くしたモノと見出すモノ






「あむちー!こっち、こっちーっ♪」




「日奈森!走れーっ!!」




「はあっ?!もう無理!走れるかぁああ!!」




「あむ、頑張って・・・!」




「あむちゃん、あと少しだよ!」




「全く、遅れなきゃこんなことにならなかったのに。馬鹿ね」




「あははっ、あむちゃん大丈夫?・・・と、みんな揃ったし行こうか」




「はあっ、はあっ・・・も、死ぬ・・・・・・あ、うん」






あの日、あの時、あの場所で




みんなに出逢って




泣いて、笑って、怒って、恋をしていた昨日はもう過去。




あれから6年経った今も何も変わらない。




特に変わったことと言えばしゅごキャラがいなくなってしまったこと。




ただ、それだけ。




お互いね、なりたい自分、




生きてく間に覚えて、感じて、見つけたんだ。




ゆっくり変わればいいよって。




言ってた明日も、今日。




いつの間にか過ぎていく遅そうで早い、永そうで短い毎日。




そんな中で、今でも日々の日課のように顔を合わせるあたし達。




言ってみれば毎日が同窓会みたい。




知ってるよ、みんなが少しずつだけどなりたい自分になっていってること。




気づいてるよ。




でもね、あたしはどうかな。




分かんないよ。




だって、あたしの中のパズルのピースはいつも何か足りないから。




いつも、コレだって思った何かは当てはまらずに手と手の間を通り抜けてく。




でも今日は、いつもと違った。




足りないピースを探す旅に出た途中の道で、






「何してんだ?こんなトコで」




「え・・・?」




「よお、久しぶりだな。あむ」






向けられた想いに、




何かが動く気がしたんだ。




最後のピースはきっと2人、




これからの未来と、




とにかく今を。




埋めていくの。




イクトと、2人―――。









失くしたモノと見出すモノ。









貴方にとって、それは何ですか?










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