キリリク
□彼と彼女の恋愛事情 ―side M―
5ページ/6ページ
◆一週間後(in執務室)◆
「む、むくろ、あの…ごめんな?」
「もうわかりましたから、いいですよ」
「っほ、ホント!?」
「その代わり、一つ教えて下さい」
「……?」
「綱吉君、5年前には入れ替わりでこっちの世界にやってきたんですよね?」
「?そりゃ、そうだけど」
「その時の記憶ってありますか?」
「いや、それが記憶にないんだよなあ」
「そうですか。(まあ、ずっと寝てたでしょうからねえ)じゃあ戻った後のことは?」
「…へ?戻った後?えーっと」
「…………」
「…………」
ボンっ!!
「綱吉君?」
「…え?あ…いや、別にっなんともなか…」
「でも顔が真っ赤ですよ?」
「いやいやいや、これはなんていうかアレは何かの間違いっていうか」
「あれ?間違い?」
「…いやだからっ、………って、あれ?飛ばされた先に居たのってお前のはずだよな?ってことはもしかしてっ!!」
「クフっ、やっと気づきました?」
「あ、あの顔中につけられた口紅の跡お前の仕業かあっ!?大変だったんぞあの後リボーンにもビアンキにも母さんにも見られてっ」
「だって綱吉君が悪いんですよ。なかなか帰ってきてくれないし」
「だからってしていいコトとダメなコトがあるだろ〜!?」
「それを言うならあの状況で僕を置いて過去に飛ばされる綱吉君の方がヒドいと思います」
「しょーがないじゃん!俺だって嫌だったよ!やっと骸とできると思ってはりきって」
「……え」「……あ、えー…と」
「「・・・・・・。」」
その後、真っ赤な顔して固まったままずっとお見合いしてる二人を
「ツナたち何やってんだ?」
「わかんねえけどさっきからずっとあのままで全然動かねえんだよ」
「極限我慢大会でもしてるのか?」
「…くだらない。僕はもう帰るよ」
「やれやれ。ボンゴレも骸さんも見事に茹蛸だ」
「ったく、情けねえ。いつまであんな中坊みたいな付き合いしてるつもりなんだ、ダメツナが」
「恋ね、素敵」
不思議な顔をして見つめる守護者の面々がいたとか、いないとか…。
end(→懺悔文)