兄弟パロ

□緩やかな朝
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朝、目が覚めたカズマはある程度身なりを整えリビングへと足を運ぶ。ドアを開けると見慣れた後ろ姿を見つけた。


「ふぁ…おはようございます」

「あぁ、カズマ。おはようございます。ご飯食べたらテルミさんを起こしてきてもらえますか?」

「わかりました……いただきます」


エプロンを着こなしたハザマが、はいどうぞ、と言うのを聞きながらカズマは味噌汁と呼ばれるらしい物を啜った。


「ハザマさん」

「どうしました?」

「美味しいです」

「…それは良かった」


味噌汁というものがあるらしいと、カズマが何気無く話した事を覚えていたと思われるハザマに頬が弛んだ。

素直な感想を言えば、少しだけ照れくさそうに彼が笑む。いつも彼が浮かべている笑みとは違う柔らかい微笑み。カズマは兄のこの笑みが好きだった。


「なーに二人で見つめ合ってんだよ。可愛いな」

「わわっ!?テルミさん!」

「おはようございますテルミさん」


いきなり後ろから回された腕にカズマの体と声が跳ねた。そんなことに気に止めることも無く、テルミは机の上の器を覗き込んだ。


「おー。何これ、謎の食いもんだなおい」

「味噌汁だそうです。カズマがこないだ言っていたでしょう?」

「そうだっけか?」


腕を外すと、向かいの席に長い足を放り出すようにドカリと座る。


「すごく美味しかったです」

「そりゃハザマちゃんが作ったんなら当たり前だろ。」

「二人して……褒めても何もでませんよ」


困ったように笑うハザマはテルミの分の朝ごはんも机に置くと、自分も席に着く。

その手には3つのゆで玉子の乗った皿があり、カズマとテルミは顔を見合わせて笑った。






end

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