書物

□今はまだ
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「ねぇカイト」

「なぁに?めーちゃん」

「あんた今日マスターと二人きりよ」

「うん…えぇ!?」

「それでね…」






今日は皆そろって李由…俺の妹の家に泊まってくるらしい

いきなりどうしたのか、とメイコに聞くとたまには可愛い弟に会いたいでしょ?(メイトとか)と言っていた

わからないこともないが

笑顔だったメイコが忘れられない

あれ絶対裏がある


まぁとにかく俺は留守番だ

皆行くと言っていたので久しぶりに寂しくなるな、と思っていたのに


「マスタァー…」


泣きそうな声が聞こえてきて持っていたカップを落としそうになった


「なんかめーちゃんが…」


メイコの狙いはこれか…!



数分後…


「あーもう泣くな泣くな」

「泣いてません…」

「いや、そんな顔でいわれても…」


ようやくカイトをなだめたところでふと気付く

なんでこいつ泣いてんだ?

李由の家にはカイコがいるがミクオもいる

カイトはミクオのことがそんなに好きではないはず

むしろ苦手だと本人が言っていた気がする

なら別に行けなくても泣くことはないだろう

だとしたら


「そんなにメイコ達に置いてかれたのがショックなのか?」
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