書物

□1日の始まり
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「マスター起きて下さい」


うっすらと開けた視界の端に見えた青色に軽く手をふってベッドから体を起こす

うん、今日もだるい


「…おはようカイト」


欠伸をしながらした挨拶にカイトは微笑むとおはようございます、と返事が返ってくる


「皆は?」


顔を洗うために洗面台に移動する間もカイトは後ろをついてくる


「まだ寝てます。…はい、タオルです」

「ん」


手渡されたタオルで濡れた顔を拭く

ふんわりと洗剤の香りがして、本当にカイトはできた嫁…じゃない、本当によくできたお母さんだと思う


「…俺が起こしてくるよ」

「え、でも」

「朝食、作ってるんだろ」


あ、とカイトから忘れていたという言葉が発せられ、ぱたぱたとスリッパをならしながら台所へと走って行った

それを苦笑いで見送ると二階でまだ寝ているであろう子達を起こすために階段をのぼっていく

まずはメイコとミクの部屋をノックしてみる

勿論返事は返ってこない


「…入るぞ?」


一応確認をしてドアを開く

がすぐに閉めた


ネギと酒の混ざった凄い臭いが発生している

ミク…家にネギ持ち込んで何をするっていうんだい?

メイコ…どれだけ飲むとあれだけの臭いが発生するというの
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