捧げ物
□みあ様へ
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「マスターは本当にキャンディーが好きなんですね」
「うん?」
さっき買ってきたキャンディーを早速口にくわえているマスター
彼が好きなのは丸いアメだけのものではなく棒がついているものだ
「好きだけど…いきなりどうした?」
「あ、いえ理由という理由はないんですけども…」
「けども?」
首を傾げるマスターに俺は少し目を反らす(いつまでたっても彼のかっこよさは直視できない)
「美味しいのかな、って思っただけです」
いつもなくなっては舐めているのだから相当美味しいのだろう
「…あれ?カイト」
「なんですか?」
マスターが不思議そうに俺をみている理由がわからずに俺も首を傾げた
「キャンディー好きだっていってなかった?」
そういえば前に好きだといった記憶はあるが
マスターの解釈には多少の間違いがある
「俺が、好きなのはキャンディーを食べてるマスターです」
笑いながらいうとマスターがだんだん真っ赤に染まっていき、少しの沈黙の後で下を向いてしまった
「おまっ…」
「あ、あのマスター?お、俺なんか変なこと…」
先ほど自分が言った言葉をよくよく思い出してみるが特に間違ったような変なことはいってない