ドラゴンボール
□行きつく先には
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…―30分後………。
「よし!悟天、終わったぞ…って寝てるし……。せっかく早く仕上げてやったのになぁ……。」
無理もない…か。
最近全然かまってやれなかったからな。仕事仕事言ってたけど、実は本当に忙しかった。1週間まともに会ってない。会ってる暇もかかった。これは悟天にとっては物凄くキツかっただろうな……。こいつだけじゃない…俺だって寂しかった。いつも「トランクスぅ〜」とか言って縋り寄ってくるのを「離せよ!」とか言って引き離してたけど、本当はとても嬉しかった。ただ素直になれないだけなんだよ…。そんなお前からいつも元気をもらっていた。気が付けば、こいつが俺の仕事の…いや、俺自体の支えになってたんだ。ここ1週間こいつ抜きでよくやれたなと思う。
「ごめんな…悟天…かまってやれなくて。
俺ちゃんと…お前のこと好きだから……。」
とその時、悟天が起きたと思ったらいきなり抱き付いてきた。
―ガバッ!
「トランクスぅ〜〜!!!!」
「わっ!えっ?悟天…まさか起きてた!?」
「えへへ〜そうだよ〜☆」
「…いいいつから?」
「『よし!悟天、終わったぞ…』からだよ!ごめんね、狸寝入りなんてしちゃって!」
めっちゃ最初じゃんか……。
「まったくだよもう…」
トランクスは呆れた…と言うよりもう疲れ切っている。
疲れ切ってる割りには少し嬉しそうな顔をしている。
苦笑いなのか……。
それとも……。
「ねぇトランクス…さっき言ってたの本当?」
「嘘であんなことは言わないよ。だいたい俺たち恋人だろ?好きだから付き合ってんじゃんか。」
「だって…この頃のトランクス…全然かまってくれなかったから不安で…さ…。」
こんなに元気のない悟天は久しぶりに見た。1週間という間は短いけど、俺たちにとってはとてつもなく長かった。相当きただろうな…。
「悪かったって。お前だけじゃないさ。俺だって寂しかった。」
そう言ったトランクスは悟天を優しく抱き締めた。
まるで、宝物を包み込む様に。
「好きだよ、トランクス。」
「うん」
「愛してる。」
「うん」
「キス、してもいい?」
「……うん…//」
悟天はトランクスの腕から離れると、2人が向き合ってしばらく見つめ合う。
そしてどちらからともなくキスをした。
今までの時間差を埋めるような…とてもとても優しいキスだ。
…………
「なんだかちょっと照れちゃうね//」
「そうだな///」
ぷっ…←笑い
「「あはははは!//」」
2人の間に笑いがこぼれた。
もう自分たちには何も必要ない。
君さえいてくれればね。
ねぇトランクス……。
君と一緒にいられるほど嬉しいことはないんだよ?
やっぱり俺は、キミがいないと生きていけない。もう俺から離れないで。
ずっとずっと…一生。
行き着く先には
キミの笑顔