ドラゴンボール

□a lovely lie
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今年の年越しはブルマ家、C.C.でパーティーをすることになった。豪勢な料理を振る舞い、大人たちは酒だ祭りだの踊ったり叫んだり、男性陣も女性陣もどんちゃん騒ぎである。


否、どうやら浮かない顔をしている者が約一名。

「ブルマぁ…ちょっと一部屋貸してくんねぇか?」

その主は悟空。


「どうしたの、孫君」

心配そうにブルマが顔を覗き込む。

「いや…酒をさぁ…ちょっと飲み過ぎちまって……頭がクラクラするんだ……」

「え、大丈夫なの?」

見ると、悟空は頭を抱えて眉をひそめていた。

「う〜…一眠りすれば治ると思う……」

「わかったわ、2階にゲストルームがあるからそこを好きに使ってちょうだい。ゆっくり休んでね」

「センキュー…」

はい、と差し出された鍵を受け取る。

「チチさんにも一言言っておくわ」

と皆と楽しそうに話してるチチを呼び掛け、事情を話す。すると、隣にいる悟飯にも自然に耳に入ってきた。

「それホントですかブルマさん」

「えぇ、つらそうだったけど…一眠りすれば治るだろうって」

「そうですか……」

いつもはピンピンしている父だがたまのたまに容体を崩すときがある。あまり見ない父の表情に毎回母さん以上に屈託しているのだ。今回も同様に。

「母さん…少し心配です…父さんについて行ってあげてもいいでしょうか?」

「そうけぇ?…なんならお願いするだ」




チチに了承を得た悟飯は悟空のもとに駆け寄る。




「父さん!」

後ろから自分を呼び掛ける声が聞こえ、振り返った。

「…悟飯?」

自分のもとに息子が駆け寄ってきた。

「はい…父さんが少し心配だったもので……僕もついて行っちゃだめですか?」


「そんな別にいいのに……」

もっとも…ちょっと遠慮がちに言っても聞いてはくれないが。

「いえ、全然構いません。僕が父さんの傍にいたいようなものですから」

「そうかぁ……?じゃかあぁお願ぇするよ。」

悟空は悟飯の肩を借り、2人で二階のゲストルームに向かった。

「ふぅ〜……」

「父さん…大丈夫ですか?」

部屋に入るなり布団の上に寝転がって、眉をひそめいかにもつらそうな悟空を心配して問い掛ける。



だが悟空は………。




「ハハ……アハハハッ!」


「と、父さん??」


頭痛に苦しんでる悟空がついさっきまでそこにいたのに、何故か笑いを帯びた声を荒げていた。


暫く経って少し思考すると悟飯は、やっとその意味がわかった。


「ま……まさか……!」

「お、やっとわかったか悟飯」

さっきのが嘘の様にコロッと表情を変え笑顔を見せた。

「悟飯なら必ずついて来ると思った」


「なっ……!!」

自分の頬が少しだけ熱くなったのが悟飯はわかった。


そう…すべて嘘。仮病だ。
完全に騙されてしまった。


「まったく…ホントに心配したんですよ!」

「悪かったって。でもオメェと一緒に居たかったんだ。」

「わっ!」

手を引っ張られてドサッとベッドに倒れこんだ。

悟空の上に……。

「え…えらく積極的ですね」

体勢を立て直してぎゅっと悟空を抱き締めた。

「ふふ…酒のせいにしといてくれ……」

そして悟空も悟飯の背中に腕を回す。



暫くお互いの暖かな体温に浸っていると、窓の外から皆のカウントダウンの声が聞こえてきた。



9、8、7、6、5


「あ、カウントダウン始まりましたよお父さん」

「ホントだ」


もうすぐ年が明ける。


4、3、2、1、0!


0の瞬間、外からクラッカーの音や、HAPPY NEW YEARといった歓声が湧いてくる。それと同時に、二人は甘いキスを交わした。


「今年もよろしくお願いします、お父さん」

「…よろしく、悟飯」


少し照れ臭くて頬が熱くなった。


「年の始めに父さんとこうやって過ごせるのは…とても幸せです」

「オラも幸せだぞ」


二人で目を合わせ、お互いに笑い合った。
こんな幸せことってそうないだろう。


「まぁ、とりあえず……姫初めでもしときましょうか?」

「なっ///」

「大丈夫です、鍵も閉めといたので心配はいりませんよ?」

悟空の返事も待たないまま、トサッとベッドに優しく押し倒した。

「ったく…オラが拒否しても絶対引かないだろ……」

「はい勿論vvv父さんを抱きたいと思うのに時間も場所も関係ありませんよ……」


首筋に軽く吸い付き、紅い花を落とした。


「…ぁ……バ、バカ……//」



顔を赤く染め、羞恥ながらも甘受する悟空であった。







今年も二人にとって、甘い甘い1年となるでしょう。











(憧れてねえわけでもねえんだぞ?オメェとの姫初め……。)

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