純情ロマンチカ

□暑い、熱い、夏
1ページ/1ページ

梅雨も空け、8月に入りいよいよ本格的な夏がやってきた。
毎日蒸し上がるような暑さでほんと死にそう………。


冷たい水につかりたり。


「あ〜〜。海水浴にでも行きたいなぁ〜〜。」

ふとそんなこと言ってみると意外な返事が返ってきた。

「なんなら今度連れてってやろうか?」

「え!ホント!?
あ…でも仕事は……。」

「大丈夫。今もう終盤だから。終わったら一緒に行こうか。」

「マジで!?やったーーーー!!」

意外にもOKだったことにびっくり。
たまにはウサギさんも気が利くじゃん!

と思いながらその日を楽しみにしていた。



―…



「ねぇ…ここはドコナンデスカ?」

人っこひとりいないんだけど………。

「宇佐見家所有地のプライベートビーチ」

あー…嫌な予感が見事的中…。

「なんかキャーキャー言ってるにぎやかなところ予想してたに……」

「そんなところにいたら俺が鬱になる」

「あ、それもそうだね…。」

忘れてた…人ごみ苦手だったんだこの人。

「ま、いいや!遊ぼウサギさん!」

「……俺はいい…。」

「なんでよ!!せっかくなんだから遊ぼうよ!!」

手をぐいぐい引っ張って砂場の辺りまでいく。
すると波が押し寄せてきた。

「ひゃ〜〜!冷たい!
ほら、ウサギさんも入ろうよ!!」

美咲はキラキラした目で見上げた。

「はぁ〜…。仕方ないな。遊ぼうか。」

「うん!!」

いつもよりテンションが高い美咲であった……。

ウサギさんと一緒だからな……?





「はぁ〜気持ちい」

「意外。お前って泳げたんだな」

「む、失礼な!これでも水泳は得意だったんだからねぇ〜。」

「どうかな(ニヤリ)」

「……!?わっぷ!」

いきなり手を捕まれ水の中へと引きずり込まれた。


ちょちょ!!

ああああ足つかないって!

じたばたもがいているとウサギさんに体を持ち上げられた。

「ほらみろ」

「プハァ!も〜なにすんだよいきなり!ってかウサギさん泳げんの!?」

「泳げる以前に俺はちゃんと足ついてるぜ?」

カッチン!!

「俺の背が小さいと言いたいんですかぁ〜?」

「クスッ…さあな」

フッと鼻で笑いやがった。

ムカつく!

「ってかいつまでこうしてんのさ!?」

「不満か?」

「不満っていうか………。」

「なに?欲情しちゃう?」

「断じて違います!!」

「ホントかな」

そう言ったウサギさんは俺を抱き締めた。もちろん肌は密着状態。


「ちょっ……//なにす……!」

「ほら、顔真っ赤。
したか?」

「しーてーまーせーんー!!//」

「俺は、するけどな」

そう言ったウサギさんは俺も道連れに水の中へと潜った。


な…何。

いい息ヤバいって!


そう思った瞬間、頭と腰を捕まれ口を塞がれた。


「ん!んん〜」

ちなみに舌も入れられた。
口の角度が変わるたびに口の中に水が入ってとても冷たい。



苦しい……



けど気持ちい。



キスに溺れていると、気が付いたらいつのまにか足場のつくところに立っていた。

あ…気遣ってくれた……?



……じゃない!


「ぷはっ!このエロウサギ!何いきなり中でキスしてんだよ!!」

こんなことしても涼しい顔をしているウサギさんにどなりつけた。

「…俺はただ人工呼吸しただけだけど?」

「は………なっ!///」

俺もしかして…は…はめられた!?

「そうかそうかお前も欲情したか。安心しろ。今からじっくりとしてやる。要求にはちゃんと答えてやらないとな。」

イヤイヤイヤ、誰も何も要求していませんから!

「答えないでケッコウデス!」

「…美咲……へばるなよ?」

聞いちゃいねえ!

「あっ……ちょっ…!」



うーわあああぁぁぁーーー!!










兄ちゃん…どうして俺はこのバカウサギにだけは勝てないんだろう。





このあとぶっ続けでヤらされて仕舞には美咲は足腰が立たなかったとか。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ