ドラゴンボール

□Are you blue...?
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男2人で海に来ているとなれば少し変な目で見られそう。だから人気が少ないビーチの端っこまで来た。ここは泳ぐスペースがあんまりなく、ゴツゴツした岩場がさかんだ。故に人目なんかない。

今は泳がず水の上をプカプカ浮いている。何もしないでこうしてるのが一番落ち着く。


「気持ちいいねぇ……」

「あぁ……気持ちい……。」

程よいさわやかな風が吹き渡り、青い空を見上げればゆっくり雲が流れてる。
なんと心地よいことか。
文句なしだ。

疲れなんて…一気に吹っ飛ぶ。

「えぃ!」

「うわ!なにすっ」

俺がしばらくたたずんでいるといきなり水をかけてきた。

「うりゃうりゃ!」

「くっそ〜。やったなバカ悟天!」

―ザッバァ!

「きゃ〜〜〜!!!うぉっυ」

お返しにおもいっきり水をかけてやったら悟天がひっくり返った。

「ハハっ!お前最高!」

「ぷはぁ!

……やっと笑ったね」

「は?」

「やっと笑ってくれた」

「…どういうことだ?」

悟天の言ったことの意味がわからなかった。

「キミ最近仕事ばっかりですごい疲れてたでしょ?元気もなかってしピリピリしっぱなしだったからさ、気晴らしに海にでも行けば少しでも体が楽になるかなって今日はキミとここに来ようと思ったの。要するに、一番の目的はキミのためってこと。最近ホントに心配してたんだ。だから元気取り戻したみたいでよかった。」

悟天は笑顔でそう言った。

「ホントに?」

「うん、ホントだよ」

うそ…俺をこんな風に思ってくれていたなんて……。

ヤバい…嬉しい。


もうホント……コイツには…かなわないなぁ……。


「ありがとうな、悟天」

「……うん!」

思わずコイツを抱き締めた。

とても温かい……。

肌は密着状態だが今はそんなこと気にしないでいた。


すると悟天はそのまま背に回した俺の手をとって、いきなり海の中へと引きずり込んだ。


―ザバンッ


「(何しやがんだよいきなり……)」

と言う感じで目を向けたが、悟天を見ていると唇を指でトントンしている。キスしろと言う意味なのだろうか。
でもまぁ断る理由もなく、されるがままに唇を重ねた。
口をこじ開けられ舌が侵入してくる、と同時に水も口の中に流れ込んできた。口腔を舌で掻き回され海水のしょっぱい味がする…が、キス自体は甘い。水は冷たいが唇は温かい。なんともいえない変な感じだ。

だが息が続かず水上にいったん上がった。


「ハァ…ハァ……ハァ」


口の中に入ってた水を吐き出し大きく呼吸する。


「も…バカかお前///」

海の水で濡れた前髪がうっとしくて手でかきあげた。

「トランクス君……」

「なに?」




「………すっごい綺麗」

「っ……な…//」

頬に手をおかれ、その真っすぐな目でじっと見つめてきた。

「その色艶な髪も、青い瞳も、たくましい身体も、全部全部綺麗で…虜になっちゃう。」

「うっ…うるさい…///」

「好きだよ、…大好き………愛してる」

悟天の顔が徐々に近づいてくる。………拒めない。

「…俺も……好き……」

2人の唇が重なり合ったと思ったその時、


――ザッバァ!!




「……………」
「……………」



大きな波が押し寄せてきて2人を襲った。もちろん、キスは阻まれた。

悟天はやり場のない怒りに超化した。


「くっそぉ〜!!僕達の神聖な時間を邪魔しやがってぇ〜!!」

「おいおい波にあたるなよ波に。大人気ないぞ。あと超化はやめな、人目につく。」

「ちぇっ!あぁ〜〜もう……。じゃあ仕方ない……。




夜は、覚悟しておいてね?」

普段とは違うキリリとした真剣な目で言ってきた。


俺は挑発的に人差し指を悟天の顎におき、軽くクイッっと上げて布告した。



「臨むところだ」

彼はニヤリと笑った。



あぁ……今夜はゆっくり眠れないかな。
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