novel

□ゲームのあとの
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「ニィナ…好きだよ…」



それのあとに、唇に触れる。

甘い言葉と…熱い吐息。



キスが終わるとどうしても恥ずかしくなって黙り込む私を くすりと笑ったナオヤくん。


「あいわらず慣れないね ニィナは…」


「な…慣れないよ…」



だって、いつも優しいナオヤくんがもっと優しくて…あったかいから。

抱き締められたままのキス。





ロデから帰った私たちは二人で色んなゲームをするようになった。

言えなかった秘密が、ナオヤくんとの二人だけの秘密になっていった。



…これはさっき負けた分。


ナオヤくんが言い出したお願い事は普段私が恥ずかしくて出来ない…キス。


ナオヤくんとのキスはもちろん嫌じゃない。
むしろ反対…なんだけど…。




「ニィナ…もう一回…してもいい?」


「えぇっ?!」



頬に触れる感触に思わず目を閉じた。


途端、…柔らかな口づけが落ちる。




「可愛いね ニィナは」


「…っ…は、恥ずかしいよ…」



本当に夢みたいなことだ。

学校でも指折りに女の子に絶大な人気を誇るナオヤくん。

勉強も運動も完璧で…私みたいな女の子が憧れる存在。


ゲームが好きだと告白したあとも 変わらない態度で好きだと言ってくれる。




…憧れの世界でも私を護ってくれた。


「好きだよニィナ…」



何度も何度も、こうやって…示してくれる。




「…私もナオヤくんが好き…

一番好き…!」



私が言うと、ナオヤくんは一瞬目を見開き、それから嬉しそうに笑った。

「ニィナは本当に俺を喜ばせる方法を知ってるね」って言いながら。




「でも…これ以上はルール違反かもしれないね

…もう一度…ゲームしよっか…」






何度も何度も。


何度でも。




…あなたからの挑戦は受けて立つから。




「今度こそ負けないからね!!」







ずっと傍にいてね。




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