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□coldnessendure
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その日
彼とこんな会話をした
「生きて帰ってくる?絶対?何て聞いても無駄だって知ってるよ、だってこんな仕事柄じゃね、そんな約束みたいな事したら余計に後が苦しくなっちゃうもんね。だから生きている事に執着して帰りを待っちゃダメなんだよね。そうだよ、きっとそれが一番良い方法なんだよ、ねえ私が言いたい事わかる?スクアーロ」
「……」
「うん、結局私は生きている事に執着してたからこんなにも苦しんでるんだよ」
「……」
「スクアーロ、スクアーロ、
気づいてよ」
生きている事であなたに触れられたのに
今はもうあなたに触れる事も喋りかける事も
ましてや私の存在すら、あなたは知らないの。
もう一度だけで良かったのに
私の方見て、笑って、
私の事、忘れないで。
(さよならって言いたくないよ)(でも、もうさよなら)
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