Pandora Hearts

□夢中愛楽
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「ふ、っ、んんっ」



グレンの口に含まれる猛る自身。
くちゅくちゅと卑猥な音をたてて、吸われ、扱かれ、舐めあげられる。
その度に正直に体が反応する。


性的な涙が頬を流れ、下肢に顔を埋めるグレンの頭を押さえつけてしまう。
もっとと求めているようで、本当はしたくないはずなのに、自らグレンを引き寄せる。


頭がおかしくなりそうだ。


恥ずかしいのに、自分はもっと求めていて、それを態度に出しているから余計に恥ずかしくて、でもそれにすら感じていて。
頭がぐちゃぐちゃすると零れて溢れる涙。




全部破裂しそうだと思う。
張り裂けそうなくらい脈打つ心臓が痛い、煩い。

何故だかドクンドクンと言う音が頭に響く度に官能的な気持ちになっていく。


「う、ぁっ、あんっん…ぐ、れ…ん、」


「出しても構わんぞ」


「んぁあっ、あ、やっ、喋ら、ない…で…っ」


言いながら自ら腰を動かす様子は酷く卑猥。


淫乱が、と微笑されても返す言葉もなく、正直に腰を揺らす。

込み上げる快楽は出口を求めて体のなかを蹂躙する。
中から犯されていく。



「あ、あっん、で、はあっ、ん、でる、よ」


「…ん」



思わずグレンの髪を握りしめる。
ドクドクと体が脈打って、足の先までビリビリ痺れる。
頭が麻痺する。
よくわからない。
自分の荒い呼吸音ばかり妙に映えて聞こえて、鳥肌がたつ。



グレンを見れば、口の端を手で拭い、こくんと喉を鳴らした。
飲むなと一言言いたくても、欲を吐き出したばかりの体にはキツい。


代わりに、はあ…とため息をついて少し困ったような顔をすれば、グレンは理解したようで前髪をそっとよせて、額に口付けてきた。


「旨かったぞ、ジャック」


「…く、ない…」


くつくつと笑われる。
ぐったりと体が布団に吸い込まれて行く感じ。


ああ、本当に、自分はどうなっているのだろう?


今、人間の姿形をしているだろうか。

夢の中にでもいるような感じがする。

例えば、生まれ変わるなら何になる…

今、人間の容姿でないならなんだろう。



なんだろう…












「…起きろ、いれるぞ」


「…き…、てる…、」


「起きてないだろう」


「…ごめ、ん、…起きた」






やっと痺れた頭から解放される。
絶頂まで駆け抜けたばかりの体に鞭打って、グレンの腰を両手でなぜる。

「…、んっ」


「……、感じてるの?」


ふとたずねると、彼は少し恥ずかしそうにそっほをむく。
それが楽しくて調子にのって触れていれば、腕を掴まれて組み敷かれた。

両手を塞がれ、ぐっと顔を近づけられると鳥肌がたつほど心臓が打って。
鳩尾あたりがこそばゆい。



グレンにまっすぐ見つめられると、

脳がはしたなく溶けていく。


ドロドロに融解していく。


瞼が自覚するほどとろんと重いのはそのせいだろう。


見つめられると、


耐えられないよ…



「…キス…してくれよ」


「積極的だな」


「私は…グレンが大好きだからね」



笑ってみせれば、不意をつかれたのかキョトンと目を丸くしている。
僅かに頬を赤らめて、彼らしくもない。


黙って口付けられる。
深いそれが、とてもじゃないくらい体を乱れさせていく。


口内を蹂躙する舌が熱い。


武骨な彼の指が後孔に触れ、押し入ってくる。
その感覚に声をあげるが、口内でくぐもるだけ。

暴れてみても、がっしりと彼の片手で掴まれた自分の華奢な両腕は逃れられなかった。







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