Pandora Hearts

□違法痛愛
6ページ/7ページ




一度抜けるギリギリまで腰を浮かし、一気に突いた。オズの顔が痛みと快楽に歪められる。

「う…あっ…」

「…くっ…オズ…」

ギルバートは何度も何度もオズを突き上げる。
それは徐々に激しさを増していく。

「あ、あああっギル…ギル…」

「好きだ…オズ…っ…オズっ…」

汗と共にギルバートの瞳から涙が零れおちた。
オズの眼からも性的な涙が溢れた。

締め付けられるような胸の痛みが、涙となった。
互いが、愛しくて仕様がなかった。






「オ…ズ…オズ…愛してる…」



「も…だめ…っ」






ギルバートは、主人の中に、オズは従者の腹に欲を吐き出した。
呼吸を調え、ギルバートは繋がっていた身体を引き離し改めてオズを抱き締めた。
それを強くすると、腕の中から「痛いよ…」と弱々しい声がした。

顔を見るとオズはへらっと笑った。つられてギルバートも笑い、そっと頭を撫でてやった。

























眼が覚めると、まだ上の方からスースーと寝息がする。
見上げるとギルバートが眠っていた。

「…幸せそーな顔してるね…」

オズは思わず笑った。自分の身体にしっかりと回された腕が安堵させる。
ほ…と息をつきギルバートの胸に顔を埋めた。

「好きだよ…ギル…」













「ああ…」







驚いて再び顔を上げるとギルバートが目をさましていた。






「俺もだ…オズ…」


オズはいつものようににこりと笑ってみせた。






そしてまた、ギルバートの胸にぼふっと顔を埋める。

「…もう少し…眠らせて…」

「ああ」






あの時組み敷いた主人は震えていた。

やはり自分は間違えたのかと少し後悔したが、すぐに考え直した。

自分はすでに狂っている。10年前からずっと間違えている。ただオズが好きだと言ってくれたことが救いだった。






「愛してる…痛いくらい…な…」






言葉は当たり前のように朝日に呑まれて消えた。






end…



次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ