Pandora Hearts
□違法痛愛
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それすらもわかっていたのか、オズは虚ろな眼で囁いた。
「ギ…ル…っ…いぃ…」
「え…」
「気持ちいいよ、ギルバート…」
弱々しく笑みを浮かべたオズをギルバートは暫く黙って見つめていた。
「…すまない」
切り出した言葉はそれだった。オズはもっとと催促する。
ギルバートは今度は優しく、胸に口付ける。
「ん…ぁ…」
オズの口からは再び色声が洩れ始めた。
爪も使い両胸をせめる。オズはただ眼を閉じて、時々声をあげていた。
爪で軽く弾く。それだけでオズの表情が崩れるのが心地よくて仕方なかった。男特有のサディスト心かと、いつもマゾだと笑われることを思い出して少しだけ口角を上げた。
そしておもむろに片手を身体の下へと移動させる。
「――!?っ…あっ…」
慌てて口をつぐんだオズは涙を浮かべてギルバートを見た。
熱を持つ自身に軽く触れられてオズの羞恥は一気に昇り詰めた。
「やだっ…ギル、絶対やだ…」
「嫌じゃないって言ってたろ」
オズはブンブンと首を振った。顔を真っ赤にし眼に一杯涙をためている。
かわいいと思ってしまう自分は単なる馬鹿かとギルバートは頭を掻いた。
「だけどこのままでいいのか?」
う…と詰まるオズ。恥ずかしいがそれもそれで嫌だ。
うむーと俯いて唸っていると、構わずギルバートはオズのズボンを一気に下ろした。
「やだってばぁ!!!」
恥じらいのあまり真っ赤になり叫ぶ。
「オズ…」
オズはちらりとギルバートの顔を見た。
「よくしてやるから…」
あまりに真っ直ぐ見詰め返され、何も言えなくなる。
少し煙草の匂いのするギルバートのYシャツが、バサッと顔の上に投げられた。退かすと頭を撫でられ、口付けられる。
押し当てるだけだったが、構わなかった。
もうどうでもよくなり退かしたYシャツをまた顔に押し付けて再度ベッドに横たわった。
「…いい子だな」
ギルバートはオズ自身に触れる。腰は今まで以上にはねあげられた。
「あっ、ぅ…んんっ」
口に含み、舌でなぞりあげる。
「ぅ…あああっ」
叫びは強すぎる快楽によって身体の奥から押し出された。