メンデル研究室


□ケバブ萌え
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パナディーヤの街が、戦場に変わった。





「チリソース!!」


「ヨーグルト!!」

カガリと突如乱入してきた男が、ケバブに掛ける調味料の事で言い争いをしていた。

何分前からだっただろう。

無関心に食べ始める神経をキラは持ち合わせていなかったので、美味しそうなケバブを前にずっとお預けをくらっている。

炎天下の下、うなだれるように椅子に座っていたキラは二人の言い争う声を聞き流していた。

「埒があかないっ…キラ!選べっ」

「少年よ!男のロマンはヨーグルトにあり!!」

熱中症を起こしかねない暑さに、ぼぅっとしていたキラは急に話題を振られ、耳に残った『ヨーグルト』を選んだ。


「…じゃあ、ヨーグルトで」

「あぁあ…キラ〜!」

「良く分かっているじゃないか!」

悔しがるカガリに男はわざとらしく高笑いすると、ヨーグルトソースの先端を向けた。

皿の上のケバブではなく、椅子に凭れているキラに!
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