メンデル研究室


□フラッシュアウト
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"愛している"と早く伝えれば良かった…。


フラッシュアウト




「…母上、今何と!?」

耳を疑う言葉にイザークはエザリアを凝視した。

情報源は評議員のタッド・エルスマンからだと云う。

「残念だけど、トップシークレットの扱いよ」


感情の籠もらない声音。

「2度も戦争を終結に導いた一人ですよ!?」

一部の過激派により強行された暴挙。それは、フリーダムのパイロットの“無力化”


「…とにかく、上は強過ぎる力を敵と見なしたのね」

フリーダムという強大な火力を使いこなし"不殺"を貫いたパイロットが、内密に消された。

彼らを突き動かしたのは、ある情報が露呈したからだという。


コロニー・メンデルでの唯一の成功例
『最高のコーディネーター』
キラ・ヤマト



メンデルでの非人道的な実験が行われていた事は聞いていたが成功例の存在、共にそれがキラだとは知る由もなかった。

だが、誰よりも平和を望む人物である事をイザークは知っている。

そんな同志をザフトは危険視した上に、存在すら否定したのだ。

「納得しかねます…!」

「貴方はそう思っていても、彼は応じたわ」

「そんな…!?」

信じられない。
否定して欲しい一心でイザークは疑いの目を向けたが、エザリアは首を振った。

「彼の元に行ってあげなさい…フェブラリウス市のメディカルセンターに収容されているから」


そこは日夜進むプラントの医療技術の中枢。
重傷者の治療や新薬開発などを手掛ける、最先端の医療技術を兼ね備えた施設だった。

それを聞いて飛び出していった息子にエザリアは悲し気な表情を浮かべた。

「…貴方の大切な人だったのね」
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