星にいのりを-Revolution-
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≡追憶の夢≡
肌寒い。
辺りは真っ白でよく見えないが、名前が書かれた石がたくさん並んでいる。
ここはどうやら墓地のようだ。
『……――…』
眠る自分の近くに誰かが近付いて来る。
うっすら開けていた眼で見上げてみると、自分と同じ年端もいかない子供だった。
何か話しかけてきているようだが、よく聞こえない。
けれど、次の瞬間の叫び声だけは鮮明に届いた。
『たすけて!!』
***
「!?」
ばっと起き上がると、いつもの自分の部屋だった。どうやら夢を見ていたらしい。
けれど、夢でうっすら見た子供を思い返していた時、自然と名前が次いで出てきた。
「………葉くん…?」
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