舞遊

□エゴイスト
1ページ/2ページ


消えて欲しいのなら

殺したいほど私が憎いのなら

いっそのこと

殺してしまえばいいのに。


拒絶はしないわ。


好きにすればいい。


あなた達はいつでも

欲に貪欲なのに

どうしてこんな時だけ

理性を立てるんでしょうね。


ほんと摩訶不思議な人達。


確かに私は自らの手で

死ぬことは望まないわ。


だって自ら

痛いことをする人なんて

マゾヒストくらいじゃない。


残念ながら私は

サディストだもの。


拒絶はしない。


求めもしない。


ただ

ただただ

風が吹き抜けるように

水が流れるように

枯れ果てた落ち葉が

自然に地を這うように

流れに身を任せるだけよ。


なるように

なるだけ。


だから

消えて欲しいなら

殺したいほど

憎いなら

不要だと思うならば

どうぞお望み通り

殺してくれて

構わないわ。


あら?


意外ね。


恐いの?


ならば黙殺でも

すればいい。


それでは不満なの?


ならあなたも

身を任せればいいじゃない。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ