白詰草ノ花

□IMAGINE
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冬の君を

思い出す。


凍えるような

氷点下の冬。


刺さる冷気。


真っ白な雪の中。


戸惑うことなく

道を掻き分けて

先を行く君は

身震いするほどに

勇ましく

素敵だ。


雪が溶けるほどに

胸が熱く火照る。


君は

振り返り手を伸ばす。


大きな手の中

優しい熱は

琢磨しく

愛しい。


春の君を

思い描く。


花が香る

色鮮やかな春。


膨らんだ蕾。


淡い桃色の花びら。


桜の木の下

風に舞う花びらの中を

ゆっくりと歩む君は

優しく

美しいのだろう。


蕾が芽吹くほどに

鼓動が高鳴る。


君は

微笑む。


偽りのない

優しく

柔らかな微笑みは

温かく

愛しい。


夏の君を

予想する。


焦げるほどに

照り焼ける夏。


燃えるような暑さ。


青々とした海。


眩しい太陽の中

浜辺を歩き

そよ風を浴びる君は

瞳に焼き付くほどに

爽やかで

凛々しいのだろう。
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