白詰草ノ花

□濡れた枕
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目を閉じて

瞼(マブタ)の裏

隣に貴方を描く。


裏のない

貴方の笑顔に

手を伸ばして

互いに指を絡め

温もりに

身を寄せるように。


貴方の香りを

記憶から手繰り寄せて

貴方の声を

再生する。


目を開ければ

褪(ア)せるから…

例え虚像でも

そのまま

深い眠りへと

誘(イザナ)って。


貴方の

真(マコト)から出る

その

嘘無き笑顔は

どれほどの人々を

幸せへと

導けるのだろう?


そんな貴方は

存在そのものが

四つ葉白詰草。


夢で逢えたなら

嬉しく思う。


私の中の貴方よ

闇に

飲み込まれないで

光に

褪せないで。


強い願いと

永久(トワ)の想いが

私と貴方を

繋ぎ止める。


真(シン)に逢えたなら

それほどの

幸無かれ。


貴方の全てを

受け止めて

信じて

愛してる。


涙の分だけ

貴方が好き。


風鈴が、

一鳴。


貴方が呼んだ…

そんな気がした。
 

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