YAMAGAMI

□腐葉土の絨毯
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懐かしきBlueの森を


ひたすらに
ただひたすらに進んでいくと
 

小さな頃にみた景色がそのままでわたしを迎えてくれた


朽ちてゆく切りかぶに腰掛けて吹くかすれた口笛に


ざわざわと ざわざわと応えてくれた


茜空に目覚めた唐突な梟の鳴き声が

また明日へ還れと


背中をそっとたたいた


振り向くわたしに


枝葉が小さく手をふった

わたしはまた

そろり…
Blueの森をあとにした


腐葉土のやわらかな絨毯に


また何かが眼を覚ました

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