輪廻

□大いなる懐に抱かれて
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どの道をゆけば あの高みへ辿り着けるのだろう


山は季節を産み
川は季節を運び
海は空へ季節を告げるというのに
私はこの場所で居続けている


私は木の葉を探した
清流の中あるがままに流れてゆく木の葉を探した


暁に照らされた海へと流れゆく色づいた木の葉は はらはらと私を誘いながら
遥か向こうへ消えていった


私は木の葉の軌跡を辿りながら暁に背をむけた


漣が私の影を連れてゆくのを太陽が月が見ていた


川は変わらず流れ続けた

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