小説
□君*
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このお話しは、サトシが、カスミとケンジとオレンジ諸島を旅していた時の事…
この日、サトシはユズ島のユズジムにて、ジギーと戦い、バッジを手に入れていた。
そして、時刻は夜、ラプラスの上。今日はとても綺麗な月が昇っていた。
サトシとケンジはぐっすり眠ってしまっていた。サトシに関してはバトルをしたので疲れてしまったので、と思うが。
カスミは一人、水面に写ったキラキラと輝く月を眺めていた。
そして、ユズ島であった出来事を思い返していた。
すべての発端は、昨日の朝、
渦で溺れそうになっている女の子、マリーを助けた事から始まった。
溺れている女の子を見つけた瞬間、カスミは迷う事なく、海に飛び込んで助けたのだ。
そして…マリーの兄であり、ユズジムのジムリーダーであるジギーに好意をもたれた。
そのジギーに、『ジムに残ってくれ』と、頼まれたのは昨日の夜の事だ。
素直に、カスミは嬉しかった。
今まで、『ハナダ美人三姉妹とその出涸し』と言われてきたカスミにとって、ジギーのストレートな行動や発言はほんとに嬉しかった。
だから、昨日の夜はずっと悩んでいて、あまり眠れなかった。
正直、サトシとジギーのバトルの最中まで、ジギーの元に残るか考えていたくらいだ。
だが、やはり、サトシの危なっかしいバトルを見ていたら思わずサトシを応援していた。
いつもケンカばっかりしているが、いつも素直になれないが
やっぱりサトシの隣りが落ち着いた。
サトシがカスミの自転車を壊してから始まって、毎日ケンカ、ケンカの旅だけど落ち着いた。