〜 Nana×Misato 〜

□不安を取り除いてくれる魔術師
1ページ/2ページ


私は走っていた。
今心の中にある不安を取り除いてほしくて――
大好きな人の元へ


目的地である奈々さんの家の玄関の前に来てインターホンを押す。

「はーい……」
「奈々さん!」

私はすぐにドアから出てきた人に抱きついた。

「美里!?息上がってるよ!?中入って休んで!」

奈々さんに会えて安心感からか、走って疲れたからかうまく歩けない状態の私を奈々さんは支えてくれた。
そして冷たいお茶を出してくれたりして私が落ち着くまで待っててくれた。

「急にどうしたの?走ってくるなんて」

奈々さんは優しく聞いてきた。

「奈々さんがゆかりさんの方に行っちゃうんじゃないかって不安になって……」

原因はアニサマ。
楽しそうに歌っていた奈々さんを見れたのは嬉しかった。
けど、楽屋が一緒だったりコラボしたり、コラボの時手をつないでいたりと奈々さんとゆかりさんはすごく仲が良くて不安になった。


「心配しなくても私は美里だけだよ」

奈々さんは私を優しく抱きしめた。

「誰かに移ったりしないから」
「奈々さん……」

私は奈々さんの背に手をまわし、強く抱きしめると涙が出てきた。
奈々さんは気付いたのか何も言わず抱きしめていてくれた。





あとがき→
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ