Tales
□忘れたい夢
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思い出す
あの時の記憶が
あの時の光景が―――
パタンッと扉を閉めて外に出た。当然辺りは真っ暗だった。
ただ光を射していたのは大きな丸い月と、そのまわりにある星だけ。それを見て思わず一言
「キレイ……」
月は欠けてなくて真ん丸で、どうやら今日は満月のようだ。
「―――満月?」
何か、引っ掛かる
何だろう
『満月の子らは命燃えはつ』
「―――っ!!」
思い、出した…
ミョルゾの、長老の家に書いてあった言葉…
「…あ、れ……?」
思考がうまく回らない…
足に力が入らなくなってきて、さらにだんだん瞼が重くなってきた。
寝ちゃダメ…
寝たくない…
あの、光景を
見たくない…!
だれ、か…っ!!