Tales

□一人より二人
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辺りは一面と暗い森の中



唯一明るいのは夜空に輝く満点の星空と




森の中でたき火をしながら野宿をしてる旅人だけ

























「…………ん……」

怖い夢を見たわけでもないがふと眼を覚ました。


起き上がって隣を見ればスヤスヤと眠るみんなの顔。その顔を見ると思わず安堵の息がでる。


今までにいろんなことをしていろんなものを見てきた。



辛いことや哀しいこと、絶望や惨劇など


教えらされて、そして感じらされた。



そう考えるとみんなの寝顔を見るとほっとする。今、何気ないこのひと時が幸…


「グガァー…グゴー…」

「…………………………………」


ああっもう!!おっさんのいびきうっさい!



ってかなんでおっさんがここで寝てるのよ……


まったく…よくみんなも寝られるわね、このいびきの中。


おっさんのせいで眠気覚めちゃったし外で魔導書でも読んでよ。



魔導書を持って外に出たらパチパチと燃えているたき火の近く


太い木に寄り掛かって寝ているユーリの姿。


「(あいつ…なんであんなとこで寝てんのよ…)」

剣もちゃっかり自分の肩に寄りかけてるし。





でも…ユーリが寝てるとこなんか見たことない。いっつもあいつはあたしたちより遅く寝るし



これはチャンスかも…!普段どんな顔で寝てるか観察してやる!


と内心で決め、ユーリに近付きまじまじと顔を覗き込む。

「(今思えばユーリって結構綺麗な顔ね…睫毛長いし髪もサラサラ…)」


でも今の寝顔は綺麗というより幼い顔をしていて


「(うっ…可愛い///)」

まるで子供の寝顔を見ているかのようだった。


「楽しいか?」

「うわっ!?」

声と同時に突然眼を開けたユーリ。

その顔がさっきの可愛い寝顔と違ってニヤニヤ笑ってるのがむかつく。

「あ…あんた…いつから起きてた…?」
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