Tales
□変わる者
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「今思えばさ、俺とティアって変なかたちで出会ったよな」
「どうしたの？突然」
「いやぁ……なんかふと、昔の記憶がさ」
「…………そうね」
「あんときは俺、ホントなにも知らないおぼっちゃんだった」
「………ルーク？」
「自分で責任をとんないで人に任せて、自分は勝手なことばっかやって」
ドクンッーーー
なんで………
ルークの言葉ひとつひとつが胸に刺さる。
ルーク……やめて…自分を責めないで………あなたは変わるんじゃ……
「俺、ティアに出会えて良かったよ」
「………え…？」
「あの時ティアに出会ってなかったら今の俺は居なかった」
「……ルーク……」
「ティアに出会えたおかげで俺は変われた」
「私はなにもしてないわ。あなたは変わったのよ……自分の力で。自分の意志で」
「………ティア…」
だってあなたは…素直で優しいから…
「大丈夫…あなたはこれからも変わっていけるわ」
あなたは強いから……これからもきっと大丈夫…
「そ、そうかな……」
「そうよ」
私は無意識に笑みをこぼしてした。
「(……その顔は反則だって///)」
「……？どうしたのルーク？顔が赤いわよ」
「な、なんでもねーよ」
「……そう？」
「………なぁティア」
「……なに？ルーク」
「これからも俺のことみててくれよ」
「………ええ、わかったわ。……これからもあなたをずっとみてる」
「…ありがとな、ティア」
「べつにお礼をいわれる程じゃないわ」
「…感謝の言葉は素直に受けとれよ」
「なにかいった？」
「べつにー？」
私もあなたに出会えて良かったわ。ルーク。
ありがとう。
END