Tales
□甘いキス
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「…………ん……?」
ふと足を止めた。そこにはレイヴンの言う通りリタの姿があった。
けどエステルとジュディスの姿が見当たらない。
「…………………………………」
ユーリは部屋にリタ一人しか居ないと確認して
リタの傍まで歩き出した。
「……あ〜もう!なんで来ないのよ!こんな時にユーリが来たら…」
「……俺が来たらなんだって?」
「ああああああんた、いい居たの!?居るんだったら声ぐらい掛けなさいよね!?」
「……んな驚かなくてもいいだろ」
「う、うっさい!!」
「…………ったく……」
そこで辺りを見回した。
その行動に気付いたリタは慌てて何かを隠した。
「よ、用がないならあっち行ってよ」
「………甘ぇ匂いがする」
「に、匂い?気のせいじゃない?」
「……俺の鼻は御魔化せねーぜ?」
といっても先程レイヴンからチョコ作ってるって聞いちまったし…。
でもチョコってこんなに甘い匂いがするのか?
そういえばリタのやつ、なんか隠したよな?
「……リタ、何隠したんだ?」
「な…何も隠してないわよ」
「…………ふぅん」