Tales
□甘いキス
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「リタ、今日はバレンタインですよ」
「………バレンタイン?」
「そうよ…バレンタインは好きな男性に手作りのチョコをあげるの」
「……あたしには関係ないじゃない」
「そんなこと言わずに作りましょう♪」
「…………………………………」
「作りましょう☆」
「うっ……わかったわよ」
「ふふふっ…………♪」
甘いキス
「青年ー。いいこと聞かせてやろうか?」
「おっさんのいいことは当てにならないからな…」
おっさんの言うことはほとんどくだらねーことばかりだからな。
「まぁまぁそんなこと言わずに…♪」
「………で、なんだよ」
「嬢ちゃんたちがチョコ作ってるのよ…☆」
「たちって……」
「リタっちもよ♪」
「あ…あいつが!?」
「そうなのよ〜…モテる男はつらいわねー」
ニヤニヤと悪戯のように責めるレイヴン。
「……何かの見間違いじゃないのか?」
「そう思うなら自信の眼で確かめてくれば?」
「………………………………」
レイヴンにそう言われてここを後にし、
エステルたちが居るところへ向かった。
リタが俺のためにチョコを…ねぇ…。