Tales
□いつでも一緒
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「んでお前はバランス崩して落ちたんだ」
「……お…落ちた…?」
「ああ。そんで俺も落ちた」
「…………なんで?」
「もちろんお前を助けるため……」
「別に来なくてもよかったのに…いや、むしろこないでほしかった」
「……ひでぇな…まぁ結果的にお前を守ることは出来なかったけどな」
「…べ、別にあんたに守られるほどあたしは……って何その傷!?」
リタは顔色を変えユーリに問い掛ける。
「…ん?……ああ、この傷か」
ユーリは呑気に答える。けど傷はどんどん悪化するだけ。
「なに呑気に言ってんの!血がっ…」
「……いいんだ…これはお前を守れなかった戒めだ」
ニッと微笑みかけてくるけどあたしにとっては心が痛かった。
傷付けてしまった。大事な仲間を。大切な人を。
「…………んで……」
「……ん………?」
「……何であたしを助けたの…?あたしを助けなければあんたは」
「おおっと…そこまでにしろよ?これ以上喋るなら口塞ぐぜ?」
「なっ………!///」
聞きたい。でも口を塞がれるのは嫌だ。絶対に。
「……くっ………///」
「……まぁ気にすんな」
「…そんなこと言われたら余計気になるわよ」
「何?口塞がれたいってか?しょうがねえな……v」
「///誰もそんなこと言ってない!!!」
「…まあそう怒んなって」
「……せめて止血しないと」
「…してくれるのか?」
「あんたは不器用だから出来ないでしょ」
「……ひっかかる言い方だな」
「…いいから黙ってなさい」
「………へいへい」