Tales
□いつでも一緒
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「……いたたたた」
痛みで目を覚ました。何故痛みを感じるのかは解らない。
でも体中にズキズキと痛みが走る。
周りには誰も居ない。人の気配がしない。
目の前はただ一面と真っ白い景色が見える。
何が起こったの?何故自分は怪我をしているの?
「何が起こったって?知りたいか?それはだな…」
「きゃあぁぁあっ!?」
いきなり人の声がして驚いて悲鳴を上げる。
「ちょっおい、落ち着け!俺だ」
「………え………?」
今思えば聞き覚えのある声。
「…ユ…ユーリ…?あ、あんた居たの…?」
「よう…俺はさっきからずっとここに居たぜ?」
「い、居たんだったら声ぐらいかけなさいよね!!それと人の心を読むな!!」
「………あのなぁ……」
「……で、どうなってんの?みんなは?」
「……それを答えるよりこのままの体勢でいいのか?」
「……え……?」
気付けばあたしはユーリの膝の上に乗っていた。
「あ、ごご、ごめん!!///」
「…俺は別にこのままでも良かったんだけどな」
「う、うるさい!///」
「へいへい……んじゃ本題に移るぜ?」
ユーリの顔が真剣な表情に変わる。
「俺たちは普通に旅をしてただろ?」
「……うん……」
「そしたらいきなり地震みてぇなのが起こって地面が隆起したんだ」
「……地震……?地面が隆起…?」
「隆起したのはちょうどお前の位置だったからな」
「……あたしの位置…?」