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□sweet or sweets?
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――ちょっと聞いて下さいな夜一サンっっ一護サンの事なんですけどねぇー――
その日。
久しぶりに訪ねて来た幼なじみを出迎えた浦原商店店主は、何時にもましてハイテンション、た゛った。
愛用の扇子で覆ってはいるものの、ニヤけた口元は隠し切れずどうにも胡散臭い事この上ない。 ピンクのハートが周囲を飛び交う気配に(儂には見えたぞby夜一)テッサイ以下近寄ろうとせず、遠くからこちらを伺うばかり。
この状況に眉を潜め、帰りかけた夜一だったが、差し出された大量の茶菓子に足が止まる。どの菓子もこの近辺の有名処、しかも数量限定品ぱかりである。
これは見逃せない。
致し方ない、この菓子を食う間だけじゃぞ、と腰を据えれば。
店主はそれはそれは嬉しそうに語り始めた。