立海ぶっく

□ヒラリヒラリ、蝶のよう
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多分、きっと、名無しさんは俺の気持ちなんかとっくに気付いとって、じゃからこそヒラリヒラリとまるで俺を避けるかのように生活しとる。コート上の詐欺師っちゅー異名を持つ俺が、この1人の詐欺師が、名無しさんを欲して慌てたりもがいたり悩んだりしちょるんをあくまでも知らんぷりで鑑賞して。名無しさんの方がよっぽど詐欺師らしい。小さい頃から女を捕まえることに苦労なんかせんかったし、今じゃってそこらの女なら簡単に捕まえられる。なのに、何故か名無しさんは捕まらん。飛んどる蝶みたいに、いつもいつも、交わされる。人を玩具同然に扱って生きてきたこの俺が、今では名無しさんに玩具同然の扱いを受けちょるなんて、愚かで滑稽で笑うことすら馬鹿馬鹿しい。ただ、名無しさんは1つ気付いちょらんみたいじゃけぇ、今度教えてやらんといかんみたいじゃな。いくらヒラリヒラリと蝶みたいに俺を交わしても、葉っぱに停まれば無防備なただの虫に過ぎんぜよ。
プリッ。





(20100728.闇†風)

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