純情エゴイスト
□再会。そして・・・
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(そろそろだな・・・)
空が赤く染まってくる頃、上條はアパートの部屋で時計を眺めていた。
そろそろ野分が帰って来る時間だ。
今日は上條が仕事が休みだった為、野分は早く帰ると宣言していったのだ。
上條は、机の上に頬ずりをする。
(結構、早く来るのを期待したり・・・)
そう思い、外を眺めているとドアのチャイムが鳴る。
上條は、目だけを動かし玄関を見る。
(本当に早いな)
少しずつ昂ぶって行く鼓動を抑えながら、上條は玄関へ急ぐ。
「お帰り。早かった・・・!!!」
玄関を開け、その先に居たのは、自分の想像していた人ではなくて・・・
「元気そうだな。弘樹」
苦しい思いでしかない、幼馴染の顔・・・
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