硝子玉〜新コラボ〜

□プロローグ
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普通で平凡で日常で通常で平常。

表が裏で。

硝子玉が壊れる瞬間の瞳に映るは誰の夢、未来、悪夢。

音、音、音。

乾いた音。

一つ。

黒く光る。

乾いた音が続く、続く。

数え切れないほどの音。

夜。

闇。


「・・・ごめんな」


誰かの叫び声。

重なる。

銃。


「・・・でも・・・もう・・・死にたくなった・・・」


他殺による自殺。

その後、静けさを取り戻す。

赤、紅、朱。

おびただしいほどの赤。

人影の周りに彩る紅。

朱で彩る人影の周りに、4つの影。

その周りに無残な死体が複数転がっている。

血、血、血。


「・・・帰るぞ・・・」


壊れた。

終わり。

終焉。

物語は終わらない。

始まる。

回る。

巡る。

開幕。

地に落ちた水の音。

黒い黒い闇の赤。

ひどく綺麗な紅だった。

花びらのように散りゆく朱。

時がゆっくり動き始めた。


準備は良いか。

開幕だ。

拍手の準備をして待とうじゃないか。


世界と物語の終焉を―――

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