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*2013年のクリスマス限定仕様だったものたち*




*メタルと


「ねー、今日イヴだよ、明日プレゼントちょうだいっ!」
「あん? 兄呼び要求なら却下だぞ」
「そんなぁ!」
「それしかねーのかよお前は……」
「じゃあ何くれる?」
「じゃあ選べ」
「へ?」
「さてさて、取り出したりますは頼まれてた挙げ句色々と手を込んだ拡散型ウイルスと、
 俺が思いついて勝手に作ったシステム防護プログラムの新作、どっちがいい?」
「愛してるよフラッシュ!!」




*エアーと


「ふむ。贈り物か。俺はそういうのは疎いんだが、そうだな、博士に差し上げるには何が良いと思う?」
「兄貴ぐれえだよ、俺に物要求しないでんな相談すんの。そうだなー、酒はまずアウトだろ?」
「メタルがブレード投げてくるからな」
「だよなー。じゃあネクタイはどーよ。今あるのよりもちっとパンクな感じの」
「パンク? タイヤ柄か? そんなわけないだろうがな」
「うーん。素なところが兄貴っぽいな。まぁ、骸骨柄とかのでもっと派手なのって思ってくれ」
「ふ、ふぅむ、俺には良くわからん。あとで見繕ってくれるか?」
「了解」




*バブルと


「今日イヴだねフラッシュ、明日プレゼント何くれるの?」
「何であげること前提なんですかねぇ、バブル兄貴」
「僕にくれないわけないじゃない、お前が」
「……その自信はどこからくるんですかねぇ…ちょっと怖いんですけど」
「何言っているんだい、家族に贈り物を贈るのは当たり前だろう?」
「俺贈る側だけかよ」
「あれ、誰がお前にあげないって言ったの。貰ってくれないの?」
「………兄貴、そういうところずるいよな」
「ふふ」
「でも何やるかは明日まで内緒だ」
「はぁーい」




*クイックと


「さぁ! イヴだ! 遊ぶぞ!!」
「お前いつも遊んでんだろうが」
「そんなことねーぞハゲ。そして俺になんか寄越せ」
「嫌です。脈絡なく要求するな」
「何だケチだな。これだからハゲは」
「殺したい」
「そんな、結構重いんだなお前」
「もーそーいう意味じゃねーよマジこいつうっぜー」
「さっきから辛辣だな。そもそも高々季節のイベントじゃねーか」
「その季節のイベントが大好きなのがおれらの親だろうが」
「まぁそうだな」
「取り敢えず雪だるま作りにいこうぜ」
「何でだよ!」
「要は遊びたいわけだ。雪降ってんぞ雪!」
「あーわかったわかった。ったく…」
「雪合戦でもいーぜ。こないだの模擬戦リベンジだ。賭けはE缶五本」
「のった」




*クラッシュと


「くれ」
「おい勘弁しろ、もうちょっとなんか台詞はねーのかよ兄弟。主語すらもねーよ何なんだよ」
「今日は取り敢えず何かを要求する日なんだろ? って、ヒートからさっき聞いたわけで」
「あんのなぁ。何でも要求すりゃいいってもんじゃねーよ馬鹿野郎。取り敢えず食べ零すな」
「じゃあ拭いてくれ」
「あーはいはい。って、いつもとかわんねーじゃねーかよ。おら、顔あげろ。そして手に持った潰れた何かを置け」
「んー…、あ、なんか、それでいいや。いつもどおりの感じで」
「んだそりゃ。無欲だな」




*ヒートと


「ねえ、プレゼントちょうだいっ!」
「こらお前、ヒート、プレゼントはよい子にしか与えられないご褒美だ。
 考えてみろ、お前はこの一年よい子にしてたか? 胸に手当ててよくよく考えてみろ」
「超いい子にしてたよ」
「寝言は寝て言え! こないだ俺のカメラ溶かしたろうが! 今年は無しだ!」
「やだそんなぁ僕だけなしとかマジひっどい!」
「どの口が言うか!」
「とか言いながら全員分プレゼント用意してるの知ってんだからねフラッシュの馬鹿!」
「!?」




*ウッドと


「えっとね、はい、兄ちゃんこれ」
「うっわこないだ出たばっかのレンズじゃねーか! マジサンキュ! 愛してるぜウッド!! 何が欲しい!?」
「あ、考えてないからいいよ。これは普段のお礼的な感じ」
「……くれても何もねだらないとか何なのお前は。いいから何か言え」
「え? でも僕今別に特に欲しいのとかは…」
「いいから。ほら、何かないのか。何かあるだろ。ほら」
「け、けどでも、あ、あのほら、こないだ森用の肥料もらったし…」
「何でも良いから言え。つか言わないと割とマジで怒るぞ」
「え、…ええ!?」





13年12月24日 更新

14年12月24日 再録
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