BLEACH*Clap

□バルタンDay…って
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「あ、アレって梅かなぁっ」

いつもの通学路。
誰かの家の庭にある木を織姫が指差す。
白い花がポツポツ付いていた。

「あぁ、梅だねぇ」

本当は梅と桃の違いなんて、タツキには判らなかったけど。なんとなく。
彼女はニンマリと笑みを浮かべて

「もうじき雛祭ですなぁ〜」

実に嬉しそうに言う。
雛祭を楽しみにする、女子高生はかなり珍しいけど。
雛あられとか甘酒とかが、織姫の頭いっぱいに廻っているんだろう。今にも涎が垂れ……ほら。
気づいて、慌てて口元を拭った。

「雛祭って…まだ2月入ったばっかだよ」
「えへへっ」
「その前に。ヤんなきゃイケナイ、大イベントがあるんじゃないの?」

言いながら指で彼女の前にハートを作る。
日本女子なら忘れちゃならない大事なイベント。聖バレンタイン・デー。

「おぉ!!」

ポン☆と、手を合わせ両手をチョキにした。

「バルタン・デーっ」
「バルタン襲来してどーすんの」

軽く彼女の肩にツッコミを入れて。
キャラは知ってるけど、実は作品はよく知らない「ふぉっふぉっふぉっっ」特撮ヒーローの怪獣の真似をする、織姫のオデコを小突く。

「今年は…アゲルんだよね?チョコ」

Xデーまで、もう日がないのに織姫は何も準備してる様子がない。
千鶴たちの話を聞いて盛り上がるだけだし…
織姫は「う〜ん…」と小さく唸って黙ってしまった。
しばらくして

「どぅしたら、いいと思う?」

ちらっとタツキを見た。

「姫が決める事だよ」
「そうなんだけど」

呟くと深く溜息をついた。

「解らなくなちゃった」
「好きなんでしょ?でも」

コクン。と、困ったように頷いて笑う。

「いろいろあり過ぎて…頭ん中ぐちゃぐちゃ」

フルフル頭を揺らす。
彼女程じゃないけど。
奴関係の事についてはタツキも結構考えさせられたから

「そっか」

なんとなく解る。
残念そうに彼女が相槌をうった。
ホントはアゲたかったんだよね。

「ま・いいじゃない。来年頑張ろう」

ポンポンと肩を叩くと、嬉しそうに引っ付いてきた。
織姫と違って私は色恋はサッパリで、こうして同姓と遊んでる方が楽しいから。


もっとも、彼女の好きな我が幼馴染は。
たぶん今年は特に、期待しているだろうけど。

優しい私は、この事を奴に伝える気は全くない。



**終**


スイマセン!時期外れネタです(笑)
鰤もどんどん進行して、バレンタイン来ても姫はチョコあげないんじゃないかな〜?っと、なんとなく思ったので。
でも、その時のWJ扉の姫と表紙カットの一護はセットだと思ってますよ?
もちろん姫の抱えてるデカイ包みはチョコで、自分食べる用なんです。ハイ。




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