BLEACH*Clap

□雨上がり
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  >>>雨上がり




「ふわぁ〜…気持ちいーいっv」

朝、降ってた雨は下校するころには止んでいた。
淡い水色の高い空に、真っ白な雲が点々と浮かんでる。
12月だから息も白いし、鼻の奥もつーんっとするけどね。
気持ち良いから今日の部活はパス、です。

「…口、開いてるぞ」
「Σうはぁっ」

急に声掛けるから。
ビックリして変なリアクションとった反動で、後頭部を思いっきりぶつけた。

「!!…??」

痛い、イタイよ?後ろ頭を押さえうずくまって、泣きそうになるのを我慢した。
大きな手がグリグリ頭を撫でる。

「あーあー…もーちっと周り
見て歩けよ?お前わ」

仰ぎ見るとオレンジの髪にしかめっ面。

「んあぁ、黒崎くん」
「おぅ、乗ってかねーの?」

親指で、もう見えないバス停の方を指す。

「うん。天気よくなったし」
「あ?…って遠くね?」
「歩いてれば着くよ」
「…寒くね?」
「歩いてれば…暖かいよ?多分」

少し変な間が空いて顔を見合う。

ププッ。

お互い笑いがこみ上げた。
手を差し出されて立ち上がる。
お気に入りのピンクの傘。黒崎くんの紺色の傘と一緒に持たれていて。

「あ・ありがとう。傘、拾ってくれて」

受け取ろうとすると

「いーよ。危なっかしいから持ってやる」

ほら、行くぞ。ってさっさと歩き出した。

「あ、でもでも、黒崎くんバス乗らないの?」
「んー、天気良くなったからな」
「Σあ、マネっ子」

んん?待って…これって一緒に帰ってくれるってコトかな?

「あ…井上。途中、デニ寄ンんねぇ?腹減った」
「いーねv寄ろぅ。ついでに宿題片付けちゃおぅv」

思いがけない黒崎くんの申し出に、すかさず宿題もトッピングして。
頭打ったセイか、ちょっと行動的な私です。
偶然、でも超ラッキー♪天気良くなったおかげかな?

「…う。お願いします、井上先生」

黒崎くんがヘコリ。と頭を下げた。



** 終 **



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