小説V

□闇の中に集う
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耳に響くのはいつでも小鳥のさえずりや樹々の揺れる音。

夢にまで見た平穏を否定しながら生きることに何の罪があるというのか。



強さを求めることは即ち平穏への近道だと感じてもおかしくないのだろう。



そのために理由など多くある、それらに自分が今持っている理由は最良の理由だと感じるのだ。


邪魔をする必要がどこにあるのか。




―太陽が隠れる。



厚い曇に覆われていき太陽は隠されていき本来放つ光を出せずにいた。


太陽のことなど知るよしも無い雲は空をどんどん隠していき辺りが僅かに暗くなる。


不吉だと、感じた。



今まで出ていたはずの太陽が隠される、消えていくような悪寒がしたのだ。



「……くそ、胸糞わりぃ…。」



レヴァリスが隣で悪態をつく。



 
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