守り神っ!?
□字って上手すぎると逆に読めない
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狗神との戦闘で意識を失った白虎は、どうやらすぐには目を覚まさないらしい。
精神をぐるぐると掻き回されたようなものだから、さすがの四神も回復するのに時間がかかるんだとか。
「白虎ぉ〜…」
こんなこと初めてだよぉ、と呟く朱雀は、白虎が寝かされてる布団の横に座って心配そうに眉尻を下げている。
「…なぁ主。アンタさ、明政に陰陽術教わったことあんのか?」
「うげ、…いや、ないけど」
まったく教えてもらったことないけど。
背中にのし掛かるな青龍。オレが潰れる。
「あちゃー、だからか」
「なにが?…つか退いてくれ。潰れる」
「白虎たちが弱ぇの、アンタがなんもしてねぇからだ」
…え?
思わずオレがきょとんとしていると、青龍はオレの上から退いて朱雀のところへ歩いていった。
そのまま朱雀の横にあぐらをかいて座り、こっちをひたと見据えてくる。
「言っただろ。四神は主の精神力次第で強くも弱くもなる。…アンタの精神力は弱ぇ。だから四神を弱くさせてんだよ」
コイツはこんな弱くねぇはずだ、と白虎を一瞥する青龍。
そうだったのか…。
オレが青龍の言葉に呆然としていると、てーいっ!と少し間抜けな掛け声と共に青龍の頭に手が降ってきた。
…正確には、朱雀があまり痛くなさそうなチョップを繰り出しただけだけど。
「なにすんだよ朱雀!」
「主いじめると、玄武に言い付けちゃうよぉ。また吊るされちゃうかもねぇ〜?」
「う…っ」
朱雀の言葉にピシリと固まった青龍。
…なんだ、玄武はそんなに恐い奴なのか?
少し心配になってきたぞ。
「ほぉら、誰になんて言うのぉ〜?」
「チックショ……主、悪かった」
ニコニコと笑う朱雀に促されて、しぶしぶといった様子で青龍は謝ってきた。
視線はオレを通り越して障子の外だし、拗ねるように唇を少し尖らせて、本当にしぶしぶと。
ここまであからさまにされると、少しショックだな。