守り神っ!?
□茶髪のあの子はすんげーオタク。
1ページ/7ページ
白虎が目覚めた翌日。
オレは隼人に呼び出されて、隼人の家に来ていた。勿論、白虎と朱雀を引き連れて。
「どうしたんだろうねぇ〜」
「…」
「あ、隼人くんいたよぉ〜?」
朱雀の言葉を無視して本を読みながら歩く白虎を更に無視し、朱雀は隼人の家の門柱を指差した。
…無視しあってなにやってんだ、コイツら。
朱雀が指差した方を見れば、そこには耳を押さえて座り込んでいる隼人の姿。
しかも、某団長のコスプレというオマケ付き。…あの黄色いリボン、どういう仕組みになってるんだ?
「隼人、どうした?」
「っ!斗真〜…」
肩を叩くと隼人の肩は一度ビクりと跳ね、若干青ざめた顔がこちらに向けられた。
そんな切羽詰まったような状態でもコスプレを忘れないお前がすごいよ。…ていうかスカートでしゃがむな。
「来てくれて助かったよぃ。この状態で一人はキツイから…ほら、朱雀さんたちも入って入って!」
オレがどうでも良いことを考えている間にも、隼人はオレの手をぐいぐいと引いて家の中に入っていく。
「一人?コウさんは?」
「今日は仕事らしーよぃ!」
ふむ、どうやら今日はコウさんはいないらしい。
あの引きこもりなコウさんがいないのも、こんな隼人も、珍しい。
リビングに着いた頃、窓の外を見た隼人は一度ビクリと肩を揺らすと、シャッと慌ててカーテンを閉めた。
カーテンが閉まる直前に見えたのは、黒い影。
…え?いやまさか…コイツに見えるわけが…。