守り神っ!?
□更に捜索成功!
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「朱雀ー、すーざーくー」
オレの不注意で四方に散らばせてしまった四神たちの一人である朱雀を発見し、護衛として契約してから一週間が経つ。
増えた居候(実際はオレより長く此処に住んでるらしいけど)にも慣れて、今や朱雀のことはほとんどオレに任せられるようになった。
「あーあ、またこんなとこで寝て…」
窓が開け放たれた、日の当たる廊下で、三毛猫と昼寝している橙色のソレ。
朱雀って鳥じゃなかったっけ?
…あぁ、鳥でも神だから食物連鎖も関係ないのかも。
「ほら朱雀、起きろ。つーかこのみけにゃんこ何処の子だ」
見たところ鈴とか首輪は付いて…ないな。ノラなのか?
朱雀をユサユサ揺すっても、三毛猫が飛び起きて逃げていっただけで、肝心の朱雀が起きる気配は皆無。
「はぁ、しょうがねーなぁ…」
一向に起きそうにない朱雀を見れば溜め息を吐き出し、オレはよいしょと朱雀を背負った。
何故かは知らないが朱雀は標準より確実に軽い。…と思う。
そんな何人も人を背負ったことがあるわけじゃないからハッキリは分からない。
でもやっぱり軽い気がする。
少なくともオレよりは。
オレはそんなことを考えながら無駄に広い屋敷の中を歩き、神の間の次に広く、居間として使われている部屋へ入っていった。