守り神っ!?

□怨念深い奴って怖い
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何も出来ないオレは足手まといか?
守られてばかりのオレはお荷物か?
…多分どれも、白虎の言った言葉とは意味が違う。

「…主ぃ」

「…」

心配そうな朱雀の視線と、刺すような、試すような視線がオレに向けられている。

オレは一度だけ深く呼吸をすると、ひたと二人を見据えた。

「…待ってるわけないだろ。お前らの主はオレだ。足手まといになるかもしれないけど、お前らだけでは絶対に行かせねぇ」

嬉しそうに目を細める朱雀と、満足そうにひとつ頷く白虎。あれは、へこんでいたオレを試すための言葉だったらしい。

「…にしても、困ったねぇ。あんなのがいっぱいいるよ〜」

「うっわ、気持ちわり…」

困ったような朱雀の言葉を聞いてあたりを見回せば、先ほどのような黒い影がうじゃうじゃといる。
そのせいなのか知れないが、昼間だというのにこの神社だけ薄暗い。やっぱりこの神社は好きになれなさそうだ。

「…多分、あそこ」

白虎が指差した先はこの神社の本殿。
だいぶ廃れた神社だ。そこにしか眠っていられるような場所はないだろうし、おそらく白虎の言っているとうりだろう。

「はぁー…よし、行くか」

「気配が探知出来ないから、誰がいるのか分かんないなぁ〜」

四神きっての戦闘員らしい白虎を先頭にして、本殿へ向かって歩いていくオレたち。

手のような形をした黒い影がこっちへおいでと言うように手招きをしているのが見える。不気味だ。
怨念とかの類いなんだろうけど、一体なにがこんなに怨念を引き付けてるんだか。

境内を見回していると、黒い影が一層深まってきた。

『来たな…来たな…来たな…ッ!!』

聞こえてきたのは、低いとも、高いとも感じられるような妙な声。
だがその声の持ち主はどこにも見当たらない。…何処だ?
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