守り神っ!?
□いざ行かん!ばっちゃの元へ
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座敷の横にある廊下を歩いていくとばっちゃはある部屋の前で止まり、茶色い引き戸を開けた。
その部屋には布団が敷かれていて、その中で真っ白い少年が横たわっている。
ふと朱雀を見てみると、嬉しそうにパァッと笑顔を浮かべていた。
…四神の一人で、間違いなさそうだな。
オレは如月と顔を見合わせて、コクリと一つ頷く。
「やっぱりコイツ、オレの知り合いだ。ばっちゃ、引き取って良い?」
「えぇ勿論。連れて行ってあげてちょうだい。仲の良い子が一緒にいた方が良いだろうからねぇ」
なんだか癒される笑顔で頷かれ、オレはばっちゃに礼を言えば他の3人と一緒に、布団で横たわる少年へ近付いた。
「ふふ、ねぇ、早く白虎を連れて帰ろうよぅ〜?」
横たわる少年を嬉々として覗き込む朱雀の言葉に思わず笑うと「そうだな」と返事を返し、如月に手伝ってもらいながらその白虎らしき少年を背負う。
…やっぱり朱雀と同じように、コイツも平均より軽いみたいだな。
「あぁそうだ、こんなものがその子にくっついてたのよ。持っていっておくれ」
はい、と渡されたのは人の形をした白い紙。
これがなんだか分からないが、オレはとりあえず礼を言ってからそれをポケットに押し込んだ。
「じゃあ行こっか!ばっちゃ、じっちゃ、あんがとね!」
「ばっちゃ、また来るから」
にこやかに挨拶をする隼人に続いて会釈をしてからそう言えば、オレたちは「またいらっしゃいね」というばっちゃの優しい声を背中に受けながら、駄菓子屋を後にした。
ポケットの中で、カサリと、先ほどの紙が動いたことにも気付かずに。